エレンディラ (ちくま文庫)本無料ダウンロードpdf
エレンディラ (ちくま文庫)
によって ガブリエル ガルシア=マルケス
4.4 5つ星のうち(24人の読者)
エレンディラ (ちくま文庫)本無料ダウンロードpdf - 内容紹介 コロンビアのノーベル賞作家ガルシア=マルケスの異色の短篇集。“大人のための残酷な童話"として書かれたといわれる6つの短篇と中篇「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」を収める。 出版社からのコメント 大人のための残酷物語として書かれたといわれる中・短篇。「孤独と死」をモチーフに、大著『族長の秋』につらなるマルケスの真価を発揮した作品集。 商品の説明をすべて表示する
エレンディラ (ちくま文庫)の詳細
本のタイトル
エレンディラ (ちくま文庫)
作者
ガブリエル ガルシア=マルケス
ISBN-10
4480022775
発売日
1988/12/1
カテゴリ
本
ファイル名
ファイルサイズ
20.68 (現在のサーバー速度は28.21 Mbpsです
以下は エレンディラ (ちくま文庫) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
6つの短編及びタイトル作となっている中編「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」を収めた作品。一風変った風味の作品である。6つの短編は全て南米の何処かの海辺の寒村を舞台にしており、死とバラの香りと無数の蟹に包まれた幻想感と不思議な写実感に満ちている。各編において村にそれぞれ、老いた墜落天使、金持ちのアメリカ人、美丈夫の遺体、死期の迫った上院議員、幽霊船、毒蛇に咬まれた行商人が現われ、小波乱を起こすが、結局は日常に収斂して行く。現実と幻想とが混淆した世界を淡々と描いた筆致が印象に残った。タイトル作は、長い題名が示す通りの内容で、狂気めいた祖母にひたすら苛め続けられる少女エレンディラの不条理とも言える過酷な姿を描いたもの。しかし、祖母の描写の誇張が過ぎて哄笑を誘ったり、恋と冒険の要素が入ったりと、本作の中では一番"創り"が入っている感じ。毒を飲ませても死なない祖母を相手に、この物語が何処まで続くのかと思わせるが、最後にエレンディラが恋人をも捨てて飛翔する姿にはラテン文学のエネルギーを感じた。上述の6つの短編と合わせて、過酷な現実と民話風幻想譚との巧みな混淆によって読者を不思議な世界へと導く秀作だと思った。
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